デザインの拠りどころ

　現代のキーワード
　「衣食住」という繋がった言葉を生活にとって欠かせない物事として、この意味を現代にはめ込んでみると、今の日本では「品質の管理」、「安全性の確保」、「リサイクル」、「エコロジー」などのキーワードが浮かび上がってきます。
　それは現代社会の基礎となった「2０世紀の暮らし方」を見直し、２１世紀の暮らし方として生活環境を再構築するためのとても重要な「鍵」となっています。

　コンプライアンスと技術
　生活すべての礎となる「住」を生業とする設計事務所として、建築の計画、設計のコンプライアンスはもとより、アレルギー物質を含む建材を使わない、耐震性の向上、エネルギー選択のアドバイス、コスト検討、メンテナンス比較、ランニングコストの説明など、技術的に解決していくことがまず始めといえます。

　生活の質
　さらに、生活動線上の障害を作らず、身体的変化や家族構成など、将来の変化に対応する空間の適応力をもった計画により、生活の質の維持向上と安全性を確保することも欠かせないことです。

　宿から住処へ
　そして、一人ひとりが持つ自分だけの居心地のよさを引き出した計画、決して「宿（仮住まい）」には求める事のない自分だけの空間、また、環境計画に基づいた光や風のデザインやエコロジーに配慮したエネルギー循環、リサイクル、リユースなどのコンセプトデザインを加えることによって、総合的な生活環境デザインを行います。

　風景との対話
　その土地が持つ、こまやかな環境と風景の中で、建築を「すみか（住処）」としてデザインし、創出することによって、日常の中に付加価値を持たせたいと考えています。その人のための住環境を構築することが、私たちのデザインの拠りどころです。



一人ひとりのニーズに応えられる、トータルデザインの「住」空間が求められていると考えます。